正体隠匿系のボードゲームは、プレイヤーの中に正体を隠した「犯人」のようなプレイヤーがいて、その犯人をみんなで推理してあてる…というボードゲームのジャンルです。
みんなで議論をして犯人を捜すという内容なので「トークや推理はちょっと…」という人には合わないかもしれませんが、ハマる人にはハマるジャンルです。
中にはトークや推理が苦手な人にも楽しめる正体隠匿系のボードゲームもあるので、今回はそういったものも合わせておすすめの正体隠匿系のボードゲームを紹介していきます!
目次
人狼
人狼は正体隠匿ゲームの代表で、一時期はテレビ番組も放映されていたくらい人気があります。
ルールとしては人狼チームと市民チームに分かれ、市民チームは「人狼を見つける」人狼チームは「市民を全滅させる」のが目的になります。
市民には、指定したプレイヤーが人狼かそうでないかを占える「占い師」や人狼の襲撃から仲間を守ることができる「狩人・騎士・ボディガード(ゲームによって呼び方が変わる)」といった特殊能力をもった役職がいるので、それらの能力をうまく使って人狼を推理していきましょう。
逆に人狼はそういった、役職を優先して襲ったり、その役職を装って場をかく乱したりして市民の全滅を目指しましょう。
ワンナイト人狼
人狼ゲームは面白いことに間違いはないのですが、3つほど難点があります。
- 立ち回りが難しく、初心者向きではない
- 1ゲームの時間が長く、最初に脱落した人が長時間ヒマになる
- 大人数(10人くらい)いないと面白みに欠ける
能力を使って得た情報や、相手の発言の嘘や矛盾から人狼を探し出す…というのが人狼ゲームの醍醐味ではあるのですが、正直初心者にはハードルが高いです。
役職の能力を覚えるのは大前提として、役職ごとの適切な動きも理解して「あの人がこの動きをするのはおかしい」といった推理につなげていく必要があります。
そして1ゲームが長いので最初の方で脱落してしまうと、その人はゲームが割るまで1時間くらいぼーっと見ているしかありません。
かといって少人数でやると、大勢のなかから怪しい人を絞り込んでいくという醍醐味がなくなり淡白なゲームになってしまいます。
そんな人狼の欠点を解消しているのが、このワンナイト人狼です。
ワンナイト人狼は1日(ゲーム内時間)で決着がつくので、1ゲームは5分くらいで終わります。
人狼と同じような役職はありますが、立ち回りとしては人狼ほど覚えることも多くないので初心者でも覚えやすいです。
そして人数も3~6人くらいで遊べるので、友達と軽く集まった時にも気軽に遊ぶことができます。
集まるメンバーや、人数に合わせて遊び分けるのがおすすめですよ!
ワンナイトマンション
ワンナイトマンションもワンナイト人狼同様、短時間で遊ぶことができる正体隠匿ゲームです。
ゲームの設定としては館の中で殺人事件が起きたので、犯人と思われる人物を見つけて地下牢に閉じ込めておこうというものになっています。
このゲームの面白いところはランダムで役職が決定するのではなく、2枚のカードのうちから1枚好きな方を選んで自分の役職にするところです。
選ばれなかった方は次の人が受け取ることになるので、相手の役職の推理を推理する時の大きな手掛かりになります。
このようにゲームのシステム自体は人狼系のものとは全く違うものになっているので、人狼をやったことがある人もない人も楽しむことができます。
インサイダーゲーム
インサイダーゲームは「クイズ」と「正体隠匿」が合わさったゲームです。
ランダムに決められたお題について、他のプレイヤーは「はい」か「いいえ」で答えられる質問(それは食べ物ですか?といった感じの質問)をしていき制限時間以外に正解を目指す。
というものなのですが、制限時間が短く普通にやっていては到底正解できません。
お題を当てられなければもちろん全員の負けです。
そこで登場するのが「インサイダー」という役職で、インサイダーはお題が何かを知っています。
なので、インサイダーは解答に近づくような質問をすることによってプレイヤーを正解へと導きます。
ですが、インサイダーは自分がインサイダーだとバレると負けなのでいい塩梅の質問をしなければいけないというのがこのゲームのポイントになります。
たまに、驚異的なひらめきで正解してしまうとインサイダーだと疑われる…ということがあるので注意しましょう笑
スパイフォール
スパイフォールはランダムで選ばれた場所(学校や病院など)について、いろいろと議論をしてお題を知らないプレイヤー(スパイ)を探し出すといったゲームです。
お題が学校の時に
「いや、俺は1回も行ったことないや」
と言っているプライヤーがいたら、このプレイヤーが怪しいといった感じですね。
とはいえ露骨に
「風邪をひいたときにいったよ」
と答えてしまうと、お題を知らないスパイも
(もしかしたらお題は病院かな?)
と気づいてしまうので、お題を知っている人にだけ伝わるようなニュアンスで話を進めるというのが面白い正体隠匿ゲームです。
推しの尊さを語る君と知ったかぶりの私へ
「推しの尊さを語る君と知ったかぶりの私へ」は推しへの愛を語るゲームです。
というと何言ってるんだ?という感じになると思うので、わかりやすく説明すると
お題について、推し(好きなもの)について語るプレイヤーと、好きではないものを推しであるかのように語るプレイヤーにわかれて、嘘をついているプレイヤーを当てるというゲームです。
中のよすぎる友達とありきたりなお題(好きな食べ物など)で遊ぶとすぐにわかってしまうので、ちょっとマニアックな話題で遊ぶことで相手の意外な一面を知ることもできますよ。
タイムボム
タイムボムは時空警察とボマーに分かれて爆弾解除を行う正体隠匿ゲームです。
基本的に時空警察は爆弾を全て解除出来たら勝ち、ボマーは爆弾を爆発させられたら勝ちというシンプルなルールです。
時空警察は素直に仲間と協力しながら爆弾解除をすればいいのですが、ボマー側は1つでも爆発させられればいいので最初の方は協力して信頼を稼ぎ、最後で裏切ってドカーン…というのも戦略になります。
何ラウンドか行うゲームではありますが、脱落者が出るわけではないので全員でずっと遊ぶことができますし、人狼のように矛盾しないように頭を使って嘘をつくという必要もないので(単純に嘘をつく必要がある場面はある)初心者でも気軽にワイワイ遊ぶことができるのでおすすめです!
エセ芸術家ニューヨークへ行く
「エセ芸術家ニューヨークへ行く」お絵かきと正体隠匿が合わさったゲームです。
出題者が絵のお題を決めますが、一人だけそのお題を知らないエセ芸術家がいます。
プレイヤーは1人ずつ一筆書きでそのお題についてのものを描いていき、2週した時点で終了。
お題を知らないエセ芸術家を当てられればプレイヤーたちの勝利。
エセ芸術家とバレない、もしくはバレても絵のお題を当てられればエセ芸術家の勝利です。
わかりやすすぎるとエセ芸術家にお題がバレる、あまり変なものを描くと自分がエセ芸術家だと疑われる…そんなジレンマが楽しいゲームです。
ちなみに、絵自体は1筆描きなのと、うますぎるとエセ芸術家にバレるというデメリットがあるので絵心はなくても全然楽しめますよ!
ルーム25
ルーム25は25マスの部屋に閉じ込められたプレイヤーたちが力を合わせて脱出を目指すのが目的の正体隠匿ゲームです。
プレイヤーたちの中には裏切り者がいて、協力するふりをして脱出を妨害するのが目的になります。
部屋の中には入ると即死する部屋などがあるので、ギリギリまで協力しているふりをして最後の最後に仲間をそこへ押し込んだりすると
「お前だったのか…」
「さようなら」
といった洋画さながらの展開も味わうことができる…かもしれません笑
ワードウルフ
ワードウルフはその名の通り言葉でやる人狼です。
お題を決めてその話題について話し合いますが、その中に一人だけ微妙に違う別のお題を与えられているプレイヤー(人狼)がいます。
お題:プール
ワードウルフがもらったお題:海
の場合
プレイヤーA「夏によく行くよね」
プレイヤーB「あーわかるわ、実際先週行ったばかり」
プレイヤーC「冷たくて気持ちいよね!」
人狼「釣りとかするのも楽しいよね!」
プレイヤーABC「え?」
といった感じですね。
お題とそれを伝えられる手段(紙に書く、LINEで送るなど)さえあれば、どこでも特別な道具なしで遊ぶことができるのでちょっとヒマになった時に遊ぶゲームとしてもおすすめです。
ゴリラ人狼
ゴリラ人狼は基本的なルールは人狼と同じですが、「ウホッ」しかしゃべることができません。
本来の人狼であれば
A「いや、Bさんが占い師というのはおかしい。なぜなら本当は僕が占い師だからね!」
B「いや、私が占い師よ!嘘をついているのはあなたでしょ!」
C「それなら、次はふたりにDについて占ってもらうか。みんな、それでいいかな?」
という感じのやりとりが、ゴリラ人狼だと
A「ウホッ。ウホウホッ!」
B「ウホッ!ウホウホウホッ!」
C「ウホウホ。ウホッ?」
となります。
つまり…バカゲーですね笑
一応ルール上は正体隠匿なのですが、人狼を見つけるとかどうかよりも、みんなでウホウホッ言っている空間がシュールで楽しいゲームです笑